アトピー性皮膚炎を乳酸菌で緩和

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免疫機能が正常に動作していれば、ウィルスや病原菌から私達を守ってくれます。
しかし、ごく稀に、食品や花粉、ホコリなど、特に有害ではないものにまで体が過剰反応してしまうことがあります。
それがアレルギー反応です。

そのアレルギー反応を、乳酸菌が緩和してくれるかもしれません。
今回は、アレルギー反応の中でも有名な「アトピー性皮膚炎」への乳酸菌効果について、みなさんにご紹介させて頂きます。

免疫細胞と皮膚炎

免疫細胞の70%が存在するという「腸」。
その腸の働きが、免疫のシステムにも影響していることは容易に想像できます。
乳酸菌が免疫細胞を活性化させ、免疫システムも良い方向に調整してくれるとしたら・・・ 免疫細胞が活性化されれば、病気になりにくい体になれるはずです。
そうであるならば、皮膚炎にも効果があるのでは? そのように考えて研究を進めてくれている研究者もいるのです。
皮膚炎の代表格は、アトピー性皮膚炎でしょう。
そのアトピー皮膚炎に乳酸菌が良い働きを見せてくれるかもしれません。
なぜならば、アトピー性皮膚炎に効果が認められる特別な乳酸菌「ラクトバチルス・ラムノサス・GG株」が発見されたからです。

まるで、古代の有名人のような名前ですが、この「ラクトバチルス・ラムノサス・GG株」が、アトピー性皮膚炎に効果があると認められた乳酸菌です。
この乳酸菌は「LGG菌」とも呼ばれ、研究が進められています。

LGG菌がアトピー性皮膚炎患者の光になるかも

フィンランドの大学で、アトピー性皮膚炎の症状を持つ妊産婦を2グループに分け、テストが行われました。
そのテストの内容ですが、一方にはLGG菌を、もう一方にはLGG菌と説明した偽の薬(無害の偽薬)を与え、生まれてくる子供のアトピー症状の有無を観察する方法です。
結果、偽薬を与えられたグループでは、生まれた子供のアトピー発生率が46%だったのに対し、LGG菌を与えたグループでは、半分の23%に減少したそうなのです。
さらに、アトピー性皮膚炎を発症した子供たちに「LGG菌」を与えた所、多くの子供に改善が見られたとの事。

研究段階ではありますが、アトピー性皮膚炎に、乳酸菌(LGG菌)が有効である可能性が高まっています。
予防するだけではなく、改善を促す作用があればうれしいですよね。
今後の研究結果に期待しましょう。